株式会社タチエス 採用サイト

RECRUITING SITE 2022

Talk 01
タチエスの
モノづくり

それぞれの挑戦が実現させた、
新構造シート。

それぞれの
挑戦が実現させた、
新構造シート。

『Honda N-VAN』専用、フルフラットシートの開発。実際のプロジェクトで苦楽を共にした、職種の異なる3名。営業、設計、生産技術、それぞれの目線で、当時の奮闘エピソードやモノづくりの醍醐味について語っていただきました。

Member

  • 手塚 友也

    手塚 友也

    • Teduka Tomoya
    • 営業職/ 2015年入社
    • ホンダビジネスユニット営業部 営業課

    クルマが好きで、人も好き。タチエスは独立系企業のため、多くの完成車メーカーと取引きがあるところに魅力を感じている。

  • 玉田 浩士

    玉田 浩士

    • Tamada Koji
    • 設計職/ 1997年入社
    • 製品開発部 第二開発課

    シートという、“常に人と接している部品”の設計にやりがいを感じている。これまでに10車種以上のシート開発に携わってきたベテラン。

  • 伊藤 輝

    伊藤 輝

    • Ito Akira
    • 生産技術職/ 2006年入社
    • フレーム技術部 FRM工程技術課

    シートメーカーに将来性を感じたこと、自動車関連の企業では珍しく東京に本社がある(実家から近い)ことが入社の決め手。

新構造、“ダイブダウン”。

玉田(設計)

こうして集まるのは久しぶりだね。

伊藤(生産技術)

そうですね。2015年の初めくらいからのプロジェクトでしたかね。

手塚(営業)

お久しぶりです!今回は学生向けの座談会ということなので、概要の説明から入った方がいいですかね。

玉田(設計)

そうだよね。では僕から。今日お話するのは、なかなか思い入れの強いプロジェクトで、って個人的な話から入っちゃうけど(笑)、Honda社のN-VANという新車種のアシスタントシート(助手席)を開発したプロジェクトでした。で、何が特別だったのかと言いますと、「新車種」というのはもちろんなんですが、助手席に「ダイブダウン」という特殊な構造を採用したんですよ。

伊藤(生産技術)

N-VANは、配達とかの業務用につくられたクルマで、収納力がセールスポイント。だから運転席以外のシートを全部床に収納できるようになってるんですよね。

玉田(設計)

そう、本当にぺったんこになっちゃうので。苦労しましたね(笑)。

手塚(営業)

僕は新車種に関わること自体が初めてで、このプロジェクトが入社してから一番大きな仕事でした。

伊藤(生産技術)

完全な新車種となると、若手で携わる機会は貴重かもね。

手塚(営業)

自分に務まるのかなっていう、不安というか緊張というか。とにかくいつも気を張っていたと思います。

玉田(設計)

うんうん、それぞれに色々あったよね。

機能性と快適性を追求する。

玉田(設計)

繰り返しになっちゃいますが、N-VANの最大の特徴とも言えるのが、運転席以外がフルフラットになること。その機能によって、配達の際にたくさん荷物を運べたり、軽自動車ながら自転車やバイクも載せられる。後部座席のフルフラットは多くの車種で実績があるけど、助手席まで完全収納するというのが今までにない挑戦でした。

手塚(営業)

クルマ自体の設計はでき上がっている中でのシート開発だったと思うんですけど、どんなところが大変でしたか?

玉田(設計)

そうだね、クルマの設計がもうできていて、軽自動車の限られたスペースの中でフルフラットを実現させないといけない。そのためにはシートを二段階にリクライニングさせる必要があった。ちょっと専門的な話になっちゃうけど、通常、シートにはリクライニング機構が座面にしかないのが普通なんです。このシートの場合は、足の方にもリクライニング機構が付いていて。

伊藤(生産技術)

その構造を取り入れるのは初めてのことでしたよね。リクライニングさせる位置や部品の位置にミリ単位のズレがあっただけで、うまく収納できない。シートって見た目以上に、意外と中身が複雑なんですよね。

玉田(設計)

設計をしていて難しいのが、いくら図面上で美しい設計ができていても、実際に形にしてみないと成立するか分からないところ。データが整っていても実現性がないとどうしようもないので、伊藤さんをはじめとする生産技術のメンバーや工場と何度もやりとりしながら、最適な構造を模索していきましたね。

手塚(営業)

最終的にお客さんに喜んでいただいたポイントとしては、フルフラットの実現はもちろん、座り心地も妥協しなかったというところもありましたよね。

玉田(設計)

そこはもう、シートメーカーの意地みたいなもんだね(笑)。お客さんからは、収納性を最優先にしているから、ある程度快適性が損なわれるのは仕方がないと言っていただいていたけど、フルフラットを実現できるギリギリのところまで快適性も追求しました。

伊藤(生産技術)

一度つくってみないと分からないっていうのは大変ですよね。見た目も、安全性や快適性も、一旦カタチにして検証してみて、改善の余地があればそこから設計変更して再チャレンジ。そうなるとスケジュールの再調整も必要ですし。

玉田(設計)

何度も設計変更して、かなり粘りましたね。スケジュールとかお客さんとの調整は手塚くんに頑張っていただきました(笑)。

すべての調整は、
品質向上のために。

手塚(営業)

スケジュール調整は僕の大切な仕事の一つですからね。お客さんからは「もっと早くできませんか?」とご連絡をいただくんですけど、社内では「その日程だと厳しい」と言われる。つくり手としては中途半端な製品を納めるわけにはいかないし、みんないいモノをつくるために必死なはず。限られた時間の中で、できうる限りのことができるように、営業の自分が環境を整えないといけないと思っています。

玉田(設計)

手塚くんは当時、何年目だったっけ?

手塚(営業)

2年目でした。必死にやってました(笑)。

玉田(設計)

そんなに若かったんだ!でも自発的にどんどん動いてくれるから助かってたよ。

手塚(営業)

いやもう、みなさんにフォローいただいて…。お客さんとのやりとりは基本的に営業と設計の役割なので、ベテランの玉田さんは本当に心強かったですね。

玉田(設計)

2人で鈴鹿まで行ったこともあったね。

手塚(営業)

ありましたね。お客さんに複雑な説明をしないといけないときに、メールや電話だとかえってロスが生まれてしまうので、もう鈴鹿工場まで行ってしまえ!って、クルマで5時間くらいかけて。その道中で玉田さんと打ち合わせをしながら。

伊藤(生産技術)

なんか楽しそうですね(笑)。

玉田(設計)

まあそのときは楽しんでる余裕なんてなかったと思うけど、結果的にお客さんにも納得いただけたし、今となってはいい思い出かもね(笑)。手塚くん、スケジュールの調整とか金額の調整とか、大変だったでしょ。

手塚(営業)

お金の話はどうしてもシビアになりますからね。ただ、いたずらに安売りをして品質を保証できなくなってしまったらそれこそ本末転倒なので、こちらの責任をしっかり果たすためにも、重要な仕事を任されているなと思っています。もちろん、お金がかかるならその理由をご説明して、お客さんにも納得していただかないといけない。そのためには営業がシートづくり全体の工程を把握しておく必要があるので、他の部署の方とのコミュニケーションは日頃から大切にしています。

伊藤(生産技術)

そうだよね、全体が見えてないとお客さんとの商談も進められないもんね。

手塚(営業)

いや、偉そうなことを言いつつまだまだ未熟なので、今日は生産技術の話もぜひ聞かせてください(笑)。

シートづくりの可能性を拓く、
自動化。

手塚(営業)

生産の設備をつくるってすごいなーって常々思ってるんですよ。規模も大きいですし。

玉田(設計)

そうだね。設計したものを量産できるかどうかは生産技術の手腕にかかってるからね。このプロジェクトでは生産技術も新しい試みをしてたよね。

伊藤(生産技術)

極端な話、生産技術は効率よく生産できる仕組みができるのなら、何をやってもいいんですよ。どんなロボットをどう組み合わせるかとか、どこにどれだけの人員を割くかとかが、生産技術の腕の見せどころ。このプロジェクトで取り組んだのは、「生産の自動化」という新しい試みでした。

玉田(設計)

シートはもともとハンドメイドでつくる文化があったけど、世の中的にも自動化の流れがきてるよね。

伊藤(生産技術)

そうなんです。自動化は前々からチャレンジしてみたいことの一つで、今回のプロジェクトはちょうど国内工場での生産だったので、挑戦しやすかったというのもありました。具体的には、これまで手動で行っていた締め付け工程にロボットを導入しました。

手塚(営業)

導入するといっても、簡単にできるものでもないんですよね?

伊藤(生産技術)

そう、簡単にはいかなかったね(笑)。ロボットの精度がまだ人の手には及んでいないというか、むしろ正確すぎるみたいなところがあって。各部品の生産工程の中で、どうしても部品ごとに微細なズレが生まれてしまうんですが、これまでは人の目と手で確かめて、締め付け具合を調整をしていたんです。それが、今回導入したロボットだと微妙な力加減ができなかった。

玉田(設計)

そうなると、部品自体の精度を上げるしかないということだよね。

伊藤(生産技術)

そうです。手動でやっていたときには追い求めなくてもよかったレベルまで、部品一つひとつの精度を上げる必要がありました。そこで、タチエスと提携している各サプライヤーさんや、品質管理部署と何度もやりとりして、つくっては確認、調整を繰り返して自動化に対応できるレベルまで精度を上げました。

手塚(営業)

地道な取り組みの成果ですね。自動化の成功はもちろん、結果として部品の精度が上がったのも良いことですよね。

玉田(設計)

本当にそうだよ。生産技術の挑戦に引っ張られて全体の品質が上がる結果になったのはとてもありがたかったです。

伊藤(生産技術)

タチエス全体としても、新たな可能性が見えてくるプロジェクトになりましたね。

いいモノは、
いいチームから生まれる。

手塚(営業)

色々と苦労もあったと思いますけど、それぞれの奮闘の甲斐もあって、Hondaさんからその年の開発賞(※)をいただけたことも、このシートへの思い入れを一層強くしてくれましたよね。 ※Honda社の年間の開発物の中で、優れたものに贈られる賞。

伊藤(生産技術)

設計者としては開発賞なんてめちゃめちゃ嬉しいんじゃないですか?

玉田(設計)

正直、超うれしいよ。でも、自分が設計しただけではカタチにはならないから。この賞はプロジェクトに関わった全員のものだよ。もちろん、Hondaの担当者さんの厚い協力もあってのものだしね。

手塚(営業)

お客さんに対してこんな言い方はおこがましいんですが、ただの発注先と受注先の関係ではないというか。仲間としてモノづくりをしている感覚がありました。

玉田(設計)

そうだね、Hondaさんのプロジェクトに関わらず、いいシート、いいクルマをつくるためのチームとしてモノづくりができるのはありがたいことですね。うちのことを信頼していただいてる証でもあるし。

伊藤(生産技術)

その信頼に応えるためにも、もっと色んな挑戦をしていかないとですね。

玉田(設計)

やりましょうやりましょう。またこのメンバーでも一緒に仕事ができるといいね。

伊藤(生産技術)

やりたいですね。まあ、一度その前に飲みにでも行きますか。

手塚(営業)

ぜひぜひ!では、日程調整は僕にお任せください(笑)。